持ち家か借家かで悩む人は少なくない。特に転勤族には持ち家派は少ない。いつ転勤を命じられるか判らないので定住を決められない。だから家は賃貸を選ぶ。今ひとつの賃貸派はシングルである。身一つで生活すると仕事や生活に便利な場所で住みたいと思う。1人だから住まいもコンパクトでいいので駅近くのアパートが便利だと考える。
まあ、こうした根無し草が集中するのが東京という所。だから東京の持ち家率は低い。ここの所45%が持ち家率といった状況が続いているのだが、総世帯数が増加している割には持ち家率が減らないのは、持ち家の供給が潤沢な証拠。最近の低金利は家を買える人は、大概家を買うことを支えており、持ち家傾向になっているようだ。比較的質の高い中古住宅の流通も広がってきており、持ち家取得に対する環境も整い始めている。
さて、持ち家傾向が強まれば次第に賃貸住宅が空いてくる。つまり賃貸住宅というアパートは入居者が持ち家に走れば空いてくることになる。空き家が増えれば賃貸経営が成り立たないので、家賃相場は下がる。ということは家賃相場が低い地域は空き家が多いという結果にもなる。これについての検証は後述のブログに譲るが、まずは東京はバブル期末期には都心回帰で持ち家傾向に強い動きがあり、今は概ね持ち家率は停滞しているが持ち家の絶対数は依然、増えているという事であろう。もともと東京都の持ち家率は全国最低ではあったのだが、最近になり持ち家率が高まったのは転勤族も少なくなっているのかもしれない。
一方、他の道府県を見ると持ち家率は比較的低いのだが、東京とは異なった動きを見せているのが沖縄県。持ち家率が一方的に下がっている。やはり他県から流入人口が継続していると見ることが出来る。人が入ってくるのに対応して持ち家住宅が不足していれば賃貸居住が多くなるというのは原理で、人は何処かに住まなければ引っ越して来れないのだから、何とか家賃が高くても居住の場を求めようとする。沖縄に転居する動機が第二の人生を温かい地でとなると、戸建住宅やリゾートのマンションなどを借りて住むという選択がある。最初から持ち家ではなく、まずは借りて住むという選択が普通の考え方。本気で沖縄に住もうと思ったら住まいを買う段階に入る。
それにしても全国を比較すると、各地の住宅事情は多様で、IUJターンを今後の動向として受け止めるなら、意外と東京集中より九州や四国方面に移動するのがいいようにも思えてくる。沖縄という選択も勿論あるのだけれど、温かい地への移転は沖縄だけではなく、紀伊半島や千葉は房総半島、そして九州は鹿児島県や四国は高知県など、海を抱えて温かい地域に台風にはめっぽう強い住宅を買って住むという選択は大いにあるなと思うのだ。
仲間を誘って移住するか???
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